あいあいパーク

宝塚市のあいあいパーク

電車の車窓から見える建物が気になったので訪問してみました!

JR三田駅から大阪方面に向かう電車から見える英国風の建物。いったいどういった建物なのでしょうか?

日本の誇る接ぎ木技術と英国の造園技術が融和した花と緑の情報発信地

実はこちら、宝塚は山本地区にある『あいあいパーク』と呼ばれる花と緑の情報発信ステーションとして平成12年にオープンした施設なんです。電車から見えた英国風の建物はイギリスの美しい地方都市サリーの17世紀のたたずまいが再現されているためなんですね。
ではなぜこの山本地区に英国風建築物の花と緑の情報発信地があるのでしょうか。

接ぎ木発祥の地 宝塚

私もわいわいパークについて調べるまで知らなかったのですが宝塚山本地区は平安時代から1000年の歴史をもつ、日本三大植木産地の一つなんです。実際、今も山本を中心に周辺には数多くの植木屋さんがあります。
では『植木の町・山本』の歴史を簡単に説明させていただきます。

歴史

宝塚の園芸産業は平安時代に、四代目山本荘司(荘園の管理や治安維持を行う役人)の坂上頼次が現在の山本台に牡丹園を造ったことで花開きました。それから時代を経て、34代目山本荘司・坂上頼泰公による接ぎ木技術の発明により、牡丹などの珍しい花木の増産が可能となり山本地区を日本有数の園芸先進地に押し上げることに。
さらにその技術の素晴らしさは太閤秀吉の耳にも入り、頼泰公は『木接太夫(きつぎだゆう)』の称号を与えられました。そして山本地区は園芸の特別区域として保護されることとなり、より一層発展し、現在に至るまで植木の一大生産地となったということです。

英国風の建築

イギリス総領事のバックアップにより作られた本体棟は、17世紀にイギリスの田園地帯に建てられていた旧家をイメージして設計されたそうです。ハーフティンバー工法を採用し、建物の主軸となるオーク材はイギリスから輸入するという設計から資材にいたるまでイギリスに依頼したという徹底した世界観づくりはすごいとしか言いようがないですね。

イギリス庭園と日本庭園

イギリスと日本。この2つの国の造園に対する姿勢には実は共通点が多くあるんです。例えば、それぞれ文化や歴史背景に合わせた独自のスタイルを持ちながらも、自然の美を追求し、自然の石や木材を使ったり、季節ごとの植栽など、『自然の要素を活かす』ことに重点を置いていること。そして、池や小川、橋、石灯籠、庭石などの『調和の取れた配置』が求められるなどが挙げられます。
こういった美意識の共通点から英国風建築物が選ばれたのだと思います。花と緑の情報発信ステーションとしてはこれ以上ない組み合わせですね。

パーク内施設

パーク内にもグリーンショップがあり、様々な季節の花々が販売されています。
そして実は植物のお店以外にも、カフェ、パン屋、雑貨、衣類、などもあり、さらには注文住宅専門の会社もあったりして一度では楽しみ切れない盛りだくさんの要素があります。

絶品オムライス

こちらは本棟の2階にあるカフェ『バンブル・ビー』のオムライス。絶品の味なので是非。
また店内には園芸関係の本が1000冊以上あるとのことなので、食事の後は本を読みながらゆっくりティータイムに興じてみるのもおすすめです。

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