河原町妻入商家群(かわらまちつまいりしょうかぐん)と
王地山稲荷(おうじやまいなり)

河原町妻入商家群

間口が狭く奥行きの深い作りの妻入りの商家が続く、丹波篠山市の河原町妻入商家群。一歩足を踏み入れるとまるでタイムスリップをしたような歴史を感じる街並みは一見の価値ありです。街並みは約600m続き、街歩きに最適な距離で、カフェや蕎麦屋さん、陶器屋さん、篠山城下町ホテルNIPPONIAなどお洒落なお店が軒を連ねています。中でもハクトヤさんはお洒落な陶器や雑貨が沢山あるオススメのお店です。

ハクトヤ

正式なお店の名前は『器と暮らしの道具 ハクトヤ』。
築200年の商家をリノベーションしたおしゃれな雑貨屋さんで食器類に限らず、衣服、文房具など多種多様な個性あふれる商品が魅力のお店です。

ハクトヤ外観
ハクトヤ店内1

店内にある器は全国40窯元から集められており、店主が足を運んで買い付けをされているそうです。
そして雑貨の買い付けは日本にとどまらず、北欧や東欧にも伸び、店内は国際色豊かな空間になっています。江戸時代から地続きの商家の中で色んな国の文化が集まっているのはすごくロマンチックですよね。

ハクトヤ店内2

篠山城下町ホテルNIPPONIA

元の建物の歴史と趣を尊重しリノベーションして作られたホテルです。
丹波篠山の魅力を暮らしの中で体感するというコンセプトで運営されており、あえて客室には明るい照明やテレビは置かれていないとのこと。常に光と情報にさらされている現代社会では時間を気にせず、ただ自然の移ろうままに生活する緩やかな時間を甘受できることはとても贅沢なことではないでしょうか。
せわしない日々に疲れた方は是非こちらで心と体を休めてみては。

篠山城下町ホテルNIPPONIA外観

高田家住宅

『篠山重要伝統的保存建築物』に選定されている建物。
江戸時代後期に建てられた建築物で、河原町妻入商家の典型として貴重な存在なのだそうです。

高田家住宅

王地山稲荷(おうじやまいなり)

実際には『まけきらい稲荷』と呼ばれることが多く、『負け嫌い』という名前から合格成就の神様としても信仰されています。ではなぜ『まけきらい』と呼ばれるようになったのでしょうか。

まけきらい稲荷の逸話

当時の篠山藩主で江戸幕府の老中だった青山忠裕公が、大相撲の上覧試合で篠山藩の力士が負け続けていたことに立腹していると、国もとから新たに力士たちがやってきてなんと全員勝ち星をあげる快挙。しかし負けず嫌いの忠裕公が大喜びしていると力士たちはいずこかへ消えてしまっていた。すぐ呼び戻すように命じる忠裕公だったが「そんな力士たちは存在しない」ということが判明。国もとの人間が語るには大相撲が開かれていた間、王地山稲荷のお供えがそのまま残っていたとのこと。「きっと忠裕公を助けようとお稲荷さんが江戸にのぼったのだ」と報告を受けた忠裕公は稲荷に幟(のぼり)や絵馬を奉納して改めて感謝しました。
このような逸話から『まけきらい』と呼ばれるようになったそうです。時の篠山藩主・忠裕公はもとより、わざわざ人間の姿になって江戸までやってくるあたり、王地山のお稲荷さんも相当な負けず嫌いのようですね。

鳥居のトンネル
境内

ちなみに

残念ながら取材時はシーズンではなかったので写真はありませんが、まけきらい稲荷は紅葉観光スポットとしても大人気です。色づく景色を楽しんで神社の歴史に思いをはせたり、紅葉に抱かれる鳥居を背景に映える写真を撮るのにも最適です。

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